クローン病とは
- このような症状ありませんか?
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- 腹痛
- 発熱
- 頻回の下痢
- 貧血
- 血便(便に血が混じる)
- 体重減少
- 肛門のトラブル
腹痛や下痢、血便(便に血が混じる)が繰り返される方、肛門のトラブルがある方は、クローン病の可能性があります。一度受診をおすすめします。
- 原因
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病気の原因は解明されていませんが、遺伝的な要因に腸内細菌や食餌など様々な環境因子が重なり、免疫に異常をきたすことでこの病気が生じると考えられています。
- 発症の特徴
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クローン病は現在全国で約7万人の患者さんがいると考えられており、男女比は2対1で男性に多く、発症は20歳代が最も多いのが特徴です。
- 主な症状
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クローン病の症状は腹痛や頻回の下痢、血便(便に血が混じる)などをきたすことが一般的ですが、進行すると腸管が硬く狭くなる(狭窄)ことで食べ物が通過できなくなり(腸閉塞)、腸管に孔があいて腸管と腸管あるいは腸管と皮膚がつながる(瘻孔形成)ことがあります。また、肛門部に病変を生じることも多く、肛門周囲に膿がたまったり(肛門周囲膿瘍)、直腸と肛門周囲の孔がつながる痔瘻などが現れたりすることがあります。最近では腹部症状がなくとも肛門部の病変から診断に至る頻度も増えており、病気が進行する前の早い段階で診断や治療を行うことが重要であると考えられています。
- 必要な検査
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クローン病では、必要な検査として、以下の項目が挙げられます。当クリニックでは、クローン病において特に重要な小腸の病変を評価するため、豊富な検査方法を用意しております。
- 胃内視鏡検査
- 大腸内視鏡検査
- 小腸造影検査
- 小腸カプセル内視鏡検査
- 腹部超音波検査
- バルーン小腸内視鏡検査
POINT
- クローン病には小腸の病変の評価が重要であり、患者様の病態により様々な検査方法を用意
- カプセル内視鏡学会認定の指導医、認定医、読影支援技師の資格を有するスタッフが対応
- 消化管の超音波検査に精通した超音波検査士が在籍
- 小腸検査について
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クローン病はおよそ7割に小腸の病変を認めるといわれており、症状がなくとも病変が存在する可能性があります。
通常の大腸カメラや胃カメラのみでは評価ができず、見過ごされているケースが多く存在します。
当クリニックでは小腸カプセル内視鏡や小腸造影(バリウム)検査、バルーン小腸内視鏡や超音波検査等を用いた小腸の検査に力を入れています。
小腸の検査のみのご依頼も可能ですので、ご希望の方はまずはお電話でご相談ください。- 小腸カプセル内視鏡
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当クリニックにはカプセル内視鏡学会認定の読影支援技師(2名)と認定医(2名)、指導医(1名)が在籍しております。
体にセンサーとレコーダーを取り付けてカプセルを内服することで小腸の中を観察することが可能であり、下剤は必要ありません。
(初めて受けられる患者様は、あらかじめ小腸造影検査で強い狭窄がないことを確認する必要があります) - 小腸造影(バリウム)検査
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健診で行われる胃のバリウムはご存じかもしれませんが、小腸の病変の評価にもバリウム検査は有用です。
従来は鼻から管を入れてバリウムを注入する方法が一般的でしたが、当クリニックでは患者様の苦痛をより軽減するために経口法(口から飲むだけ)で行っております。
バリウム検査に精通した技師が対応しており、経口法でも十分評価が可能です。クローン病は進行すると狭窄を伴う場合があるため、初めての小腸検査の際はカプセル内視鏡よりも小腸造影検査をお勧めしております。 - 消化管超音波(エコー)検査
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小腸の病変に限らず大腸の評価も可能であり、クローン病だけでなく潰瘍性大腸炎の評価にも有用です。
基本的に絶食や下剤は不要であり、体への負担が少ない検査のため、患者様の状態によらずいつでも施行可能です。 - バルーン小腸内視鏡検査
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上記の検査で小腸の病変が疑われた場合には、追加でバルーン小腸内視鏡検査を行う場合があります。大腸内視鏡で届かない小腸まで直接内視鏡を挿入することが可能です。
通常の大腸内視鏡と同様の前処置で行います。狭窄がありカプセル内視鏡が施行できない方にも適応になります。
- 治療法
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定期的な画像検査と適切なタイミングでの治療強化により手術を防ぐ
POINT
- 副作用に配慮し、患者様それぞれの病態や重症度、生活スタイルに配慮した治療法を提案
- 将来的な手術をできる限り避けるため、症状がなくとも定期的な画像検査を実施
初期の段階では5-ASA製剤(クローン病ではペンタサ®とサラゾピリン®のみが使用可能です)を用いますが、これらで効果がなければステロイド経口剤を使用することが一般的であり、ステロイド経口剤は全身へ作用するプレドニゾロンと、回腸~右側大腸へ局所的に効果を発揮するブデソニド(ゼンタコート®)があります。ブデソニドは全身への副作用が抑えられることで安全性の高い薬剤ですが、いずれのステロイドを長期に使用しても寛解維持効果は認められないため、徐々に減量して中止しなければなりません。ステロイドが無効、あるいは減量や中止ができない場合には血球成分除去療法(GCAP)や抗TNF-α抗体製剤(インフリキシマブBS®、アダリムマブBS®)、抗IL-12/23抗体製剤(ステラーラ®)、抗IL-23抗体製剤(スキリージ®)、抗α4β7インテグリン抗体製剤(エンタイビオ®)、低分子化合物(リンヴォック®)が選択されますが、患者様それぞれの病態や重症度、副作用のリスクや生活スタイルなどを総合的に判断して適切な薬剤をご提案します。
クローン病は病気が進行すると狭窄や瘻孔をきたし最終的に手術を必要とする可能性があるため、そのような合併症を生じる前の早い段階で治療を強化する必要があります。症状がなくとも定期的な画像検査を行い、病変の悪化を認めた際には積極的な治療強化をすることで将来的な手術の回避につながります。